日本エコミュージアム研究会

Japan Eomuseological Society

 
 

機関誌「エコミュージアム研究」28号・原稿募集

機関誌「エコミュージアム研究」28号の自由投稿原稿の募集

担当:編集委員会 菊地直樹
執筆要領(機関誌25号掲載)に沿って,「論文」(400字×45枚)刷り上がり10頁まで,
「報告」(400字×25枚) 刷り上がり6頁まで,「書評」「レターズ」(400字×10枚)刷り上がり2頁までを公募いたします。
「論文」については査読します。提出いただいた原稿を査読し,コメントに対応した再投稿をお願いすることがあります。

応募者は次の応募期限にしたがって電子的な原稿用紙(MSWordのテンプレート)に書き込み投稿して下さい。

[応募期限] 2022年8月31日
投稿原稿の種別(例えば「論文」「報告」など)と仮題を記し執筆の申し込みを下記編集委員長宛てにお送りください。

[投稿原稿締切] 2022年10月15日 (レイアウトまで含めた完成原稿を,メールにて下記編集委員長宛お送り下さい。その際,電子メール本文にタイトル,氏名,所属を明記してください)

【原稿用紙】:下記からダウンロード出来ます。
JECOMSホームページ→各種書式→機関誌などへの投稿書式
… 論文、報告フォーマット(Word文書)
www.jecoms.jp/format/

【原稿等提出先】
E-mailアドレス
nkikuchi@staff.kanazawa-u.ac.jp
編集委員長 菊地直樹  あて

2022関西例会のご案内

コロナの感染拡大により,今後の各種行事がどうなるか不透明なところがありますが,次のような巡検企画を計画しています。まだ,申込み受付をしていませんが,興味関心のある方のご参加をお待ちします。参加する可能性のある方,予定を開けておいていただけると幸いです。       担当:広島大学・淺野敏久

エコミュージアムから地域の課題を考える―見て・聞いて・歩いて・交流する―

主催:広島大学総合博物館

共催:日本エコミュージアム研究会・地理科学学会

日時:2022年9月10日(土)-11日(日)

費用:有料
ですが,実費よりかなり安く設定するつもりです。
申込先:8月になってから改めて案内します。

本件への問い合わせ先
E-mailアドレスtoasano@hiroshima-u.ac.jp

趣旨:広島大学総合博物館が試みている東広島エコミュージアム。現地を見て歩きながら,地域の課題にエコミュージアムとしてどう関われるのかを参加者同士で話し合うワークショップ形式の見学会です。まちづくりに関心のある方はもとより,エコミュージアムって何? エコミュージアムに関わる人ってどんな人? に関心がある方も歓迎します。見学のテーマとして,地下水やオオサンショウウオなどの自然の保全と活用,遊休化する公共施設の活用を想定しています。

主な内容(案)

9/10 午後集合:酒蔵通りの見学→酒蔵通りと水源地の間の市街化の様子(酒造りと宅地開発と地下水保全問題)
夕方:東広島エコミュージアムの活動紹介と参加者同士の意見交換

9/11 バスで東広島市北部巡検
豊栄支所:広大総合博物館企画展「県央に自然史博物館がやってくる」
(旧町役場のスペース活用。広島県における自然史博物館問題)
乃美地域センター:乃美大方の話&オオサンショウウオの宿
(旧小学校の施設活用。西日本におけるオオサンショウウオ保護問題)
トムミルクファーム&豊栄くらす
(昼食:酪農・獣害・ジビエ。古民家の活用と地元企業の地域貢献)
豊栄各所をバスで見学
福富町久芳小跡・新文化財センター(旧小学校の施設活用)
道の駅湖畔の里を経て西条駅で解散
(以上)

2022関東例会のご案内

関東例会の開催を以下の通り計画していますので、奮ってご参加下さい。
例会担当: 須田英一 馬場憲一 森屋雅幸

1.テーマ
市内全体を博物館と見立てた「よこすかルートミュージアム」のコア施設と
サテライトを巡る

2.開催趣旨
神奈川県横須賀市が2021年5月から取り組んでいる
「よこすかルートミュージアム」事業を具体的に理解するため、その施策内容を聞き、
コア施設を見学後、近隣のサテライト施設を訪ねる。

3.日時
2022年10月30日(日) 13:00~17:00

4.場所
よこすか近代遺産ミュージアムィボティエ邸(横須賀市ヴェルニー公園内)
・横須賀市内の近隣サテライト(検討中)

5.内容
・「よこすかルートミュージアム」事業の施策について(仮題)
・近隣サテライト見学 逸見波止場衛門 → スチームハンマー → ドブ板通り →
三笠ビル商店街 → 世界三大記念艦「三笠」など(検討中)

6.開催方法
・参加者は会員・会員外を含め20名

7.(申込み)今後のスケジュール
2022年9月末 会員と会員外に開催案内を通知し参加を募る

以上

2022年度研究大会 開催・参加のご案内

日本エコミュージアム研究会では、今年度の研究大会を開催いたします。会員の方はもちろんのこと、会員以外の方でご関心ある方も奮って参加ください。

■1.日 時:2022年7月23日(土) 13時~16時30分
■2.会 場:リモートによるオンライン研究会(Zoom使用)
として実施します

■3.プログラム:
13:00 開会のあいさつ
13:05 プログラムの説明
(各発表20分、質疑15分〈交代・準備時間含む〉)

●13:10 発表1
発表者: 紺野 英二 (立正大学)
タイトル:エコミュージアム的取り組みの現状と課題 ―八王子市鑓水地区を素材として―

要旨
2020年、八王子市のストーリー「霊気満山 高尾山 ~人々の祈りが紡ぐ桑都物語~」が日本遺産認定を受けた。特に市南部の「鑓水地区」は、絹織物文化の中継地として知られ、通称「絹の道」や関連遺構などが残る地区である。当該地区は現在「エコミュージアム」を称していないが、コア施設である「絹の道資料館」とその他の文化遺産が点在している。このエリアを取り上げ、その現状とエコミュージアムへの課題を示す。

●13:45 発表2
発表者:中原薫 (京都芸術大学大学院・研究員)
タイトル:愛媛県今治市宮窪町におけるエコミュージアム化の取組
―愛媛県今治市村上海賊ミュージアムとNPO法人能島の里の例を中心にー

要旨
愛媛県今治市宮窪町(越智大島)に位置する今治市村上海賊ミュージアムは、令和3年に今治市教育委員会で策定された『史跡能島城址保存活用計画』の中核施設となる地域博物館である。現在無人島である能島の遺跡発掘や観光施設としての活用が計画実施されている。一方でNPO法人能島の里はエコミュージアムを標榜する団体であり、漁港から出発する潮流体験や能島上陸ツアー、地元の名産品大島石の見学ツアーを担っている。昨年度フィールド調査した結果を報告するとともに、今後の宮窪町のエコミュージアム化への課題を検討する。

●14:20 発表3
発表者:大山由美子 (丹青研究所)
共同発表者:倪 雪(東京藝術大学未来創造継承センター)
大山裕(ラスデザイン/武蔵野美術大学)
タイトル:中国貴州省地捫トン族人文生態博物館、及び楼上生態博物館にみる郷村振興

要旨
中国貴州省では、2021年に楼上生態博物館が開設された。楼上生態博物館は国家文物局「国家または省レベルの密集的な伝統村落の全体保護活用」のパイロット計画に基づく村落文化景観総合体と位置づけられている。2019年に訪問した地捫トン族人文生態博物館が運営に協力している。今回は、楼上村を中心に8つの村落がコミュニティを形成して郷村振興に取り組んでいる楼上生態博物館の現状とともに、地捫トン族人文博物館が関与した国の農業倉庫を保存・活用したトン族の暮らしと変遷を紹介する博物館について考察する。

14:50 休憩(10分)

●15:00 発表4
発表者: 淺野敏久(広島大学)
共同発表者:清水則雄(広島大学)
菊地直樹(金沢大学)
タイトル:東広島エコミュージアムにおけるエコミュージアム・ツアーの試行

要旨:
東広島エコミュージアムでは,公共交通手段で訪問しにくい周辺地域のサテライトを訪れる流れをつくるために,それらを見学するツアーを作ろうとしている。コロナ禍で一般の参加者を募集しての見学ツアーを企画できなかったので,学生をモニターとする見学ツアーを3回実施した。その結果を報告するとともに,エコミュージアムにおける見学ツアーの課題や意義を考察する。

●15:35 発表5
発表者: 馬場憲一 (法政大学)
タイトル:博物館法改正とエコミュージアム運営の方向性

要旨
博物館法は2022年4月に国会審議を経て改正法として公布され2023年4月から施行されることになっている。今回の法改正をみていくと博物館登録制度の見直しなどとともに、当該改正法の「目的」にこれまでの社会教育法に加えて「文化芸術基本法の精神」に基づくことが追記された。このため本発表では「博物館」であるエコミュージアムがこの法改正によって今後どのような中で運営されていくべきなのかその方向性を論じていくことにする。

16:10 発表に対する全体での意見交換
16:20 まとめ

16:25 事務連絡(今後の予定など)・閉会のあいさつ
16:30 終了

■4.参加費:無料(本研究会会員の有無に関わらず)

■5.参加定員:100名(定員を超える申し込みがあった場合は本研究会会員を優先し、非会員は先着順とします)

■6.参加申込み:事前申込が必要です。
事前申込はこちらからお願いします。
申込みの締切りは7月15日(金)15時とします。

https://forms.gle/LH5rRFvd86PDzESG8

当日のZoomへの接続先は事前に申し込みをいただき、定員内で参加が認められた方のみにお知らせいたします。お届けいただいたメールアドレスにお送りいたします。

3日前までメールが届かない場合は事務局
E-mailアドレス jimu@jecoms.jp までご連絡ください。

2022研究大会 自由研究発表の募集

下記のとおり、2022年度研究大会を開催するにあたり、会員の皆様からの自由研究発表を募集いたします。
ふるってご応募ください。   担当理事:吉兼秀夫

1.日時:2022年7月23日(土)(13時からの開催を予定)
2.会場:Zoomミーティング(オンライン)

3.発表申し込み:自由研究発表の応募について
(1)研究内容:エコミュージアムに関する研究
(2)応募資格:本研究会会員または複数の発表者の場合、本研究会の会員が含まれていること

(3)発表申し込み必要事項:

発表題目、氏名、連絡先(E-mail)、所属(勤務先)、200字程度の発表要旨。

(4)研究発表の申し込み締め切り2022年6月17日(金)17時まで
こちら(Microsoft Form)
https://forms.office.com/Pages/ResponsePage.aspx?id=sb-1T4BW5EuWg3l2H74wvGGLvr5Ev-VAg5-zCykeWENURVYxQTEyUUQ5SFVFV1pHQjNKNVRJMTZLUSQlQCNjPTEu

(発表者の申し込みページ) からお申し込みください。

発表時間はプログラムが確定次第(6月下旬予定)、メールでお知らせします。
もし、このフォームでうまく送信できない場合は
担当者メールアドレス(h_yoshik@kufs.ac.jp)に
1.発表者氏名(JECOMS会員に限る)
2.共同発表者氏名
3.発表者所属
4.連絡先(E―mail)
5.発表題目
6.発表要旨(200文字程度)
を記載して送付ください。

※プログラムの都合上、応募が多数にわたった場合には選考を行うことがありますので、あらかじめご了承ください。
(5)発表の方法:Zoomによる発表とします。
(6)発表スケジュール:各発表15分、質疑10分、交代・準備5分。
(7)発表資料:2022年7月21日(木)17時まで
E-mailアドレス 吉兼秀夫まで h_yoshik@kufs.ac.jp
へPDFファイルでお送りください。当日、参加者と共有します。
当日はZoomの画面共有を用いて、ご発表いただきます。
(8)機関誌への投稿:
発表者には、後日、機関誌『エコミュージアム研究28号』への論文、報告として投稿していただきますので、よろしくお願いします。

研究大会への参加の申込みは、後日にこのページでご案内します。

(担当理事:吉兼秀夫)

2022年度・JECOMS総会開催のお知らせ

 新年度(2022)の総会を以下の日程で開催します。
 オンライン(ZOOM)にての開催です。
 下記アドレスにGoogle Formの申込み欄を用意しております。
 当日の資料送付(E-mail)準備の為、申込みをお願いします。
  参加申込み(会員のみ)は、会員宛メルマガに送信済み・記載のGoogle-Formアドレスへ。

 参加申込み締切:6月14日(水)まで
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 2022年度日本エコミュージアム総会・次第
 日時:2022年6月18日(土)19:00~20:00
 場所:オンライン(ZOOM使用)

★事務局報告
 会員状況及び会費納入状況

★議題
1.2021年度の決算

2.2022-2023年度の役員

3.2022年度の事業計画
  研究大会 
  全国大会 
  関西例会 
  関東例会 
  機関誌28号
  メルマガ発行

4.2022年度予算案
5.会規約の一部改正
6.その他

メルマガ160号

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日本エコミュージアム研究会メールマガジン   160号   <2022.2.1>

発行人:吉兼秀夫  編集:中野喜吉

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【目次】

1.2022-2023役員選挙告示

2.「講義でのエコミュージアムの導入」

3.事務局からのおしらせ

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1.2022-2023役員選挙告示

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* 日本エコミュージアム研究会2022-2023役員選挙告示 *

選挙管理委員: 北野信久、野間直彦、福田良彦

会員のみなさまへ

2年毎の役員選挙の次期となりました。

次の日程で選挙を行います。前159号メルマガでも予告の通り

「役員選挙規定」 http://www.jecoms.jp/kiyaku/

にしたがって、行います。

来週、郵送される投票用紙にて投票をお願いします。

■日本エコミュージアム研究会2022-2023役員選挙■

●選挙日程

告示     :2022/2/1 (このメルマガ)

推薦するとき :2022/2/10 事務局到着まで

投票用紙   :2022/2/12 有効名簿と共に郵送予定

投票締切   :2022/2/21 消印有効

開票作業   :2022/2/26(土)又は2/27(日)

(選挙管理委員の作業日程調整中)

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2.「講義でのエコミュージアムの導入」

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法政大学・須田英一

私が担当する大学の講義では、エコミュージアムの紹介を行っている。

1つは「博物館経営論」である。2回の「博物館の企画運営」についてを設け

ているが、その1回に「エコミュージアムの理念と経営」を講義している。もう

1回は「ユニバーシティ・ミュージアムの歴史と経営」であり、その中で2016年

の『エコミュージアム研究』20でまとめた「島根大学まるごとミュージアム」

(馬場憲一・須田英一「大学が主体となったエコミュージアム的取り組みにつ

いて-その活動の実態と課題を中心に-」)の内容を、大学博物館の活動の一

つとして紹介している。

1つは教職課程科目でもある「地誌」である。「テーマで見る地誌」というシ

リーズの中で、「地域文化再生とエコミュージアム活動」と題して、地域の特

性を示す地域資源の観点からエコミュージアムについて講義している。

もう1つは「文化環境創造論」である。「世界における文化環境創造の取り組

みと実践」というシリーズの中で、「フランスのエコミュージアム活動と文化

環境」と題して、文化環境創造の観点からエコミュージアムについて講義して

いる。

以上のように、それぞれ講義内容の目的に応じて、注目点を変えながらエコ

ミュージアム活動について紹介している。初めてエコミュージアムという言葉

を聞く学生も多いが、興味を持って聞いてくれているようだ。

(須田英一)

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3.事務局からのおしらせ

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投票締切は2月21日(月)ですが、投票用紙が届きましたら、お忘れにならな

いうちに投函下さい。

会員お一人一人の行動が、会の活動を進めます。行事への積極的なご参加を

お待ちしています。

≪以下は毎号同じです。≫

▼会員の皆さん、それぞれの持ち場での活動の「ひとコマ」をご紹介下さい。

また、掲載された記事に対してのご意見、ご質問もお寄せ下さい。

メルマガを待って読んでいただけるよう内容を充実させるのも会員お一人お一

人のご参加が決め手です。ご投稿いただきたい記事として

1.ご自分の地域、あるいは訪問した「各地の活動から」

2.皆に知らせたい「行事予定のご案内・参加募集」

3.過去に訪れた場所への「気になる地域へのお伺い(質問)」

4.今後「会に望む活動」等など、特にテーマを絞りませんのでどしどし投稿

下さい。

▼ 会員外も含む、エコミュージアムに関心をお持ちの方々の情報交換の場と

してのメーリングリスト[エコミュージアムML]があります。

会員外も参加いただけますので、お知り合いにもご紹介ください。

1.お名前(本名)

2.E-mailアドレス

3.お住まいの都道府県名を事務局までお知らせください。

メルマガ159号

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日本エコミュージアム研究会メールマガジン   159号  <2022.1.15>

発行人:吉兼秀夫  編集:中野喜吉

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新春を迎えました。変異を続ける「コロナ19」3年目となりました。以前の

「当たり前」の生活に戻るには、少なくとも今までの時間くらいは我慢が必要

ではないかと考えています。こんな時代になってしまったからこその考えかた

何かひとつでもプラス方向にしたいと思います。(中野)

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【目次】

1.間もなく役員改選

2.「神島の自然をたずねて」

3.事務局からのおしらせ

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1.間もなく役員改選

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間もなく、2年に一度の役員改選です。普段の会の活動状況を顧みて、それ

ぞれのお考えを運営に反映出来るようこの機会を生かして下さい。

「規約」のページの役員選挙規定の項に「会員は、5名以上の連署を持って本人

の承諾を得て会長候補者及び理事候補者を推薦することができる。」とありま

す。新しい理事の誕生で新たな会の発展を期待します。

(機関誌26号 P.60)   http://www.jecoms.jp/kiyaku/

○役員選挙規定 (一部を抜粋)

2 選挙に際し、選挙人は被選挙者名簿の中から投票用紙に会長1名、理事10名

までを連記し、無記名で選挙管理委員会へ所定の投票締切日までに郵送する。

3 選挙に際し、会員は、5名以上の連署を持って本人の承諾を得て会長候補者

及び理事候補者を推薦することができる。

また、理事会は本人の承諾を得て会長候補者及び理事候補者を推薦することが

できる。

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2.「神島の自然をたずねて」

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中野喜吉(宮川流域エコミュージアム)

「歌島は人口千四百、周囲一里に充たない小島である」と始まる三島由紀夫

の「潮騒」の舞台となった鳥羽市・神島に例年にない穏やかな気候の12月フィ

ールドワークに参加しました。佐田浜マリンターミナルを10時45分発の定期船

に乗り込みました。およそ40分の船旅です。「神島」はお隣の愛知県・伊良子

岬へは3Km程の距離ですが速い潮の流れを避けておよそ14Km離れた鳥羽市の行政

区に入っています。この日、三重県総合博物館・学芸員の津村善博、中川良平

お二人の解説で単なる観光とはひと味違った伊勢の離島の散策が楽しめました。

三島由起夫が訪れた1953年(昭和28)頃は、小説の書き出しの様に1,400人程

いた人口も現在は326人(2021年現在)と4分の1以下の過疎の島となっています。

島内に発電設備があるとは言え少し海が荒れれば1日4便だけの市営の定期船

が止まり正に孤島となります。

その島は、何万年もの大きな地殻の動きの中で日本列島をつくり出して来た

証となる貴重な顔を見せてくれています。日本列島にはドイツ人のE.ナウマン

が指摘した大断層線「中央構造線」を境に大陸側(北側)の領家帯と太平洋側

は南に向かって三波川帯、秩父帯、四万十帯とそれぞれの地域名から名付けら

れた地殻帯があるそうです。また「付加体」(accretionary prismアクリショ

ナリ・プリズム)と呼ばれる日本列島を形作る地質構造の名称を教わりました

。海洋プレートが大陸プレートの下へ潜り込むとき海側の堆積物が削れて陸側

にくっつく、その形状から名付けられたものの様です。それらが圧力やマグマ

の熱により色んな岩石が作られて来ました。黒色片岩、泥質片岩、付加体から

発生した混合した岩石メランジュ等々、島の両端でそれらが顔を出している際

を見て歩きました。

漁師・新治と海女・初江の映画のシーンを思い出しながら高台の「監的哨跡」

に着いた時は一周しても4km程の小さな島ですがそこまでの急な坂道に少々息

が切れました。文芸作品の舞台に触れながら又、地球の大きな自然の営みの一

端に接する事の出来る小さな旅でした。

*監的哨:第二次世界大戦時、伊良湖から撃つ砲弾の着弾を観測した所。

(中野喜吉)

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3.事務局からのおしらせ

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間もなく選挙ですが、2年以上年会費の納入が遅れていると投票の権利があ

りません。お忘れの方は今すぐ会費をお振込下さい。

会員お一人一人の行動が、会の活動を進めます。行事への積極的なご参加を

お待ちしています。

≪以下は毎号同じです。≫

▼会員の皆さん、それぞれの持ち場での活動の「ひとコマ」をご紹介下さい。

また、掲載された記事に対してのご意見、ご質問もお寄せ下さい。

メルマガを待って読んでいただけるよう内容を充実させるのも会員お一人お一

人のご参加が決め手です。ご投稿いただきたい記事として

1.ご自分の地域、あるいは訪問した「各地の活動から」

2.皆に知らせたい「行事予定のご案内・参加募集」

3.過去に訪れた場所への「気になる地域へのお伺い(質問)」

4.今後「会に望む活動」等など、特にテーマを絞りませんのでどしどし投稿

下さい。

▼ 会員外も含む、エコミュージアムに関心をお持ちの方々の情報交換の場と

してのメーリングリスト[エコミュージアムML]があります。

会員外も参加いただけますので、お知り合いにもご紹介ください。

1.お名前(本名)

2.E-mailアドレス

3.お住まいの都道府県名を事務局までお知らせください。

メルマガ158号

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日本エコミュージアム研究会メールマガジン   158号  <2021.12.10>

発行人:吉兼秀夫  編集:中野喜吉

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我が家から見え町内の最高峰・獅子が岳(標高733m)には直径100m程の風車が

25基そびえ立ち、手前に見える300m足らずの小山は太陽光パネルで丸坊主にな

った。脱炭素社会、その為の具体策クリーンな発電システム。結果、先ず元に

は戻らないだろう緑の景観。SDGs、15番には「『陸の豊かさも守ろう』陸上生

態系の保護、回復および持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠

化への対処、土地劣化の阻止および逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図

る。」と謳う。SDGsの辿り着くこの先、どんな世界か?(N)

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【目次】

1.全国大会、オンラインで開催される

2.「持続可能なエコミュージアムづくりについて」

3.事務局からのおしらせ

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1.全国大会、オンラインで開催される

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12月5日、参加者45名(会員外22名含む)で開催されました。

桜美林大学・浜田弘明教授を講師に迎え「博物館法改定、学芸員養成課程から

見た今後の博物館活動とエコミュージアム」と題して講演を頂きました。日本

の学芸員制度の成り立ちから最新の「博物館法」改定の話題までエコミュージ

アムにとって興味深い内容でした。内容は、機関誌27号に掲載予定です。

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2.「持続可能なエコミュージアムづくりについて」

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馬場 憲一 (法政大学)

「エコミュージアム」と称する活動は、日本各地で様々な形で展開していま

す。その活動は同好の仲間が任意で集まって私的に活動するもの、NPOなど組織

された団体による活動、自治体が関わり取り組んでいるものなどいろいろな形

で運営されているように思います。今回取り上げるのは、それらのうち自治体

が関わり活動しているエコミュージアム事業です。

ところで、私の持論は、エコミュージアムは ” 博物館(ミュージアム)”であ

り、社会教育(生涯学習)機関と規定しその視点から論ずべきものと考えていま

す。それ故、一義的には地域の人々がその土地の文化や歴史・民俗、さらに自

然などを学習することによって人づくりに貢献するとともに、結果として地域

社会の発展に寄与し継続的に運営されることによって地域の人々の学習する権

利を保障する教育(学習)機関と理解しています。

エコミュージアムをそのようなものとして理解し、1980年代末に日本に紹介

されてからの自治体のエコミュージアム事業への取り組みをみていくと、多く

の場合、その始まりは首長選に出馬した候補者が、まちづくり政策の一環で選

挙公約に掲げ、当選後にその自治体のエコミュージアム事業がスタートすると

いうケースが比較的多かったように思います。首長によるまちづくり政策の中

で取り組まれてきていたために、その首長が次の選挙で落選したり、また首長

が交代しなくてもエコミュージアム事業に取り組んできた自治体が合併などに

よって新しい自治体に生まれ変わったりするとそれまで行われていたエコミュ

ージアム事業の予算が削られ行政が関わることもなくなり、次第に事業が縮小

していくような事態も生じてきています。

これは行政に通じている人なら誰でもわかることですが、エコミュージアム

の取り組みが行政の中に十分な理解とコンセンサスが得られてきていなかった

結果であると同時に、行政内にその事業を行う十分な運営組織がつくられてい

なかったことに起因すると思います。自治体が取り組むエコミュージアム事業

にはこのような大きな課題があります。

エコミュージアム事業が開始されてからそれまでの自治体の取り組みによっ

て、住民とともに地域の文化遺産を調べたり、ガイドボランティアを養成した

り、地域の歴史講座や見学会、自然の観察会などを開催したりして、従来型の

博物館に近い事業を実施してきていたにもかかわらず、予算が付かずそれらの

事業が次年度からは継続することが困難になってしまうようなことを経験され

た方も多いと思います。

私はこの現状を先日(2021年11月7日)東京都三鷹市で開催された本会の関東例

会の折に「料理に例えるならば、料理のメニューは揃えているが、その料理を

盛り付ける器を考えてこなかったからだ」と話しました。エコミュージアム事

業という「料理」を揃えてもそれを提供する「器」、つまりミュージアム(博物

館)としての目的をはじめ専門職員である学芸員や博物館機能の規定など組織を

動かすためのエコミュージアムとしての「館則」(注…自治体が博物館や資料館

などを設置する場合、通常、必ずその自治体の条例で館則などを定めています)

を作っていませんから、予算が付かなくなればエコミュージアム事業はそこで

終了となります。

先に述べたようにエコミュージアムは自治体が事業として展開する場合は、

公教育を担う教育(学習)機関として地域のことを学ぶ人々の学習する権利を永

続的に保障していくことが求められます。このため全国各地の自治体で取り組

まれているエコミュージアム事業の継続性を担保し持続可能なものにしていく

ための仕組みづくりについて本会においても研究と議論を活発に行っていく必

要があることを強く感じています。             (馬場憲一)

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3.事務局からのおしらせ

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会員お一人一人の行動が、会の活動を進めます。行事への積極的なご参加を

お待ちしています。

≪以下は毎号同じです。≫

▼会員の皆さん、それぞれの持ち場での活動の「ひとコマ」をご紹介下さい。

また、掲載された記事に対してのご意見、ご質問もお寄せ下さい。

メルマガを待って読んでいただけるよう内容を充実させるのも会員お一人お一

人のご参加が決め手です。ご投稿いただきたい記事として

1.ご自分の地域、あるいは訪問した「各地の活動から」

2.皆に知らせたい「行事予定のご案内・参加募集」

3.過去に訪れた場所への「気になる地域へのお伺い(質問)」

4.今後「会に望む活動」等など、特にテーマを絞りませんのでどしどし投稿

下さい。

▼ 会員外も含む、エコミュージアムに関心をお持ちの方々の情報交換の場と

してのメーリングリスト[エコミュージアムML]があります。

会員外も参加いただけますので、お知り合いにもご紹介ください。

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メルマガ157号

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日本エコミュージアム研究会メールマガジン   157号  <2021.11.09>

発行人:吉兼秀夫  編集:中野喜吉

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【目次】

1.関東例会、開催される

2.「地域の中のエコミュージアム」

3.事務局からのおしらせ

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1.関東例会、開催される

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11月7日、会員25名(現地参加者12名、リモート参加者13名)で、市民の参加20

数名で50名余りで開催されました。報告会と現地見学会に参加した方の何人か

に伺う限り、「東京都心に近い自治体でこのような活動が行われていることに

驚き共感を覚えた」などの声を聞く(担当理事からの報告)ことが出来ました。

詳細な報告は、機関誌27号に掲載予定です。

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2.「地域の中のエコミュージアム」

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森屋雅幸

私は山梨県都留市小形山にある尾県郷土資料館を拠点にして活動する、地元

のボランティア組織である協力会に参加しています。資料館は明治時代に建築

された旧尾県学校校舎(山梨県指定文化財)で、建築当時から現地で保存され

ています。資料館の前庭には協力会が作成した小形山イラストマップが設置し

てありますが、そこに描かれた史跡・名所の整備にも協力会は携わってきまし

た。このイラストマップを眺めていると、協力会が地域をまるごと博物館とし

て捉えるエコミュージアムに通じる活動に取り組んできたことに気が付かされ

ます。同じ市内で数年前、ある集落の神社の氏子さんから、神社の集会所を資

料館のように地域の歴史や名所を伝える場所にしたいという構想を伺ったこと

があります。こうした構想もエコミュージアムに通じるものであったと振り返

ります。エコミュージアムと謳ってはいないけれど、それに類した活動は、実

は様々な地域の中で黙々と取り組まれているのではないかと思います。そうし

た地域の中のエコミュージアムの活動に目を向けて、研究と実践に活かしてい

きたいと思います。                    (森屋雅幸)

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3.事務局からのおしらせ

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間もなく12/5には、大会開催されます。参加申込みまだの方、奮ってのご参

加お忘れなく申込みをお待ちしてます。

http://www.jecoms.jp/2021/10/15/2021taikai-annai/

会員お一人一人の行動が、会の活動を進めます。行事への積極的なご参加を

お待ちしています。

≪以下は毎号同じです。≫

▼会員の皆さん、それぞれの持ち場での活動の「ひとコマ」をご紹介下さい。

また、掲載された記事に対してのご意見、ご質問もお寄せ下さい。

メルマガを待って読んでいただけるよう内容を充実させるのも会員お一人お一

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2.皆に知らせたい「行事予定のご案内・参加募集」

3.過去に訪れた場所への「気になる地域へのお伺い(質問)」

4.今後「会に望む活動」等など、特にテーマを絞りませんのでどしどし投稿

下さい。

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してのメーリングリスト[エコミュージアムML]があります。

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