日本エコミュージアム研究会

Japan Eomuseological Society

 
 

Archive for 3 月, 2021

メルマガ144号

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日本エコミュージアム研究会メールマガジン  144号  <2020.12.08>
発行人:吉兼秀夫  編集:中野喜吉
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【目次】
1.2020年度研究大会のお知らせ
2.吉兼秀夫・会長より
3.事務局からのおしらせ
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1.2020年度研究大会のお知らせ
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2020年度日本エコミュージアム研究会研究大会を、以下の様に開催いたします。
皆様ふるってご参加ください。
〇ZOOMによるオンライン開催
〇日 時:2020年12月13日(日)14:00-17:00 研究発表会
プログラム
開始時刻
●14:00(発表者は13:30から通信テストを行いますので、接続してくだ
さい)
開会 司会:大原一興
(各発表15分、質疑10分、交代・準備5分)
●14:10 発表1
森屋雅幸(江戸川区教育委員会)
「文化財建造物を拠点とした地域住民主体のエコミュージアム的事業―山梨県都
留市尾県郷土資料館を事例として―」
1990年代の初頭から山梨県都留市小形山に所在する尾県郷土資料館では、地域住
民からなる尾県郷土資料館協力会が地域づくりに資する活動に取り組んでいる。
資料館は明治期の擬洋風の学校建築であり、協力会はその美化・清掃だけでなく
、ここを拠点として小形山地域の史跡・名所をネットワーク化して案内する取り
組みをしており、エコミュージアムに類する活動に取り組んでいる。本発表では
、尾県郷土資料館を拠点とする尾県郷土資料館協力会の活動史とその活動が地域
に何をもたらしたのか論じる。
●14:40 発表2
倪雪(東京藝術大学大学院)、大山由美子(丹青研究所/武蔵野美術大学)
「中国貴州省地捫トン族人文生態博物館にみる民営エコミュージアムの現状と課
題」
中国初の民間運営による地捫トン族人文生態博物館を2019年に訪問した。「地域
文化の記録」を活動の根幹に据え、地域に関する保存センターなどを設置した。
また、住民へは技術・資金・教育面などでのサポート、地域文化のSNSによる発
信、企画展の開催、グッズのデザインと販売なども支援している。課題としては
、出稼ぎの人が多いため高齢者のみで伝統文化を保存していくことや、伝統的な
木造建築の保存・継承の難しさなど、地域文化の伝承と地域の発展との矛盾を抱
えている。観光と文化の共存、持続可能な観光産業など、今後の取り組みを考察
する。
●15:10 発表3
井上敏(桃山学院大学)
「エコミュージアムと文化遺産の保護思想ー日本の文化財政策のこれから」
エコミュージアムには文化遺産の現地保存の思想がある。この点については博
物館学の理論では収集事業といえるのかが問題になることが多い。一方で世界の
文化財・文化遺産の政策においては現地保存の思想がある一方で、それが絶対と
いうわけでもない国や地域もある。また保存していくということはその文化遺産
の修復や復元の在り方についても問題となる。そういった諸問題を踏まえつつ、
エコミュージアムの文化遺産の保存思想と日本の政策の方向性を交えながら、今
後のエコミュージアムの理論を整理していく一歩としたい。
●15:40 休憩(10分)
●15:50 発表4
大原一興(横浜国立大学)
「エコミュージアムに関する国際会議等における議論の経緯 40年間を振り返っ
て」
ICOM1971年大会において、初めてecomuseeという言葉が発せられてから、この
40年間に、情報交換や研究交流などの数々の国際的な会議が世界各地で開催され
、各国の連携組織や国際的なネットワークが成立されてきた。各時点における議
論のテーマや、国際的動向などについて概観し、エコミュージアムに求められて
いるテーマなどについて整理し、これまでとこれからの役割について考察したい。
●16:20 セッションまとめ 大原
●16:25 参加者による近況報告・話題提供、各地エコミュージアムプロジェクト
からの報告、
オンラインフォーラムの報告など
●16:55 閉会 会長:吉兼秀夫
●17:00 終了
○発表者へのお願い
発表はZOOMで行います。
基本的にパワーポイント等の画像を、共有画面で提示してもらいます。
手元用に配布するレジュメ等の発表資料は前日12日の夕方17時まで、PDFファイ
ルで事務局jimu@jecoms.jpまで、メールタイトル「研究発表会資料」お送りくだ
さい。当日、開始までに参加者に配布し、共有します。
参加者全員に、事前に、ZOOMのURL、ID、パスワード等をお知らせします。
発表者は13:30から通信テストを行いますので、接続してください。
発表時にはカメラ、マイクをonにしていただきますが、質問時以外の聴講時には
マイクをミュートにしておいてください。
特別な理由ない限りカメラは全員最後までonのままとします。
発表内容は、後日、機関誌『エコミュージアム研究26号』への論文、報告として
投稿していただきますので、よろしくお願いします。
(担当理事:大原一興)
○連絡先
e-mail:ohara@ynu.ac.jp 担 当 大原一興(横浜国立大学)
または jimu@jecoms.jp  事務局 中野喜吉
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2.吉兼秀夫・会長より
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コロナ禍が収まらない中、エコミュージアム活動にも大きな影響が出ていま
す。しかし、エコミュージアムの重要性はますます増加しています。また屋外、
自然、地元、ゆっくりといったキーワードが見られるコロナ禍状況の人々の意
識はエコミュージアムに関心を持つ良い機会にもなっていると考えます。
また、自然災害が重要な地域の記憶として重視されるように、コロナの感染と
その影響の記憶も重要なエコミュージアムが収集すべき記憶になると思います。
また以前も報告しましたがエコミュージアムを標榜しないが、背景となるコン
セプトがエコミュージアムと親和性の高い事象が最近多く現れていることが気
になります。これらの活動との連携やエコミュージアムの可能性を探ることも
大切と思います。事例については前回の平野区の全国大会の報告として機関誌
25号に原稿を投稿しました。
一方エコミュージアムとしてのコアな活動とはどういうものかを見極めるこ
とも重要と思います。大原前会長が紹介されたイタリアで検討されたエコミュ
ージアムの評価基準を参考に(大原一興 2011「産業遺産の保存活用とエコミ
ュージアム」かわさき産業ミュージアム講座記念論文集、3-9ページ参照)エコ
ミュージアムの評価視点を次のように考えます。「地域主体で多様なまなざし
を向けながら参加し結果よりも活動過程を重視した活動なのか。地域の特性を
踏まえ一定文化圏における時間軸を意識した現地保存型・分散型博物館(地域
全体が博物館)をめざしているのか。地域の記憶を統合し自文化の自分化を経
て新たな文化創造に貢献しているか、観光やアートの活用(来訪者のまなざし
と彼らが果たす鏡の役割など)も意識しながら地域社会発展に貢献する活動に
なっているか」ということです。私達の仲間の活動が、エコミュージアム活動
と標榜して活動されている方々の活動内容がこのような基準を満たしているの
かの検討も行なっていきたいと思います。
このたびJECOMSの会長に就任しました。皆様の協力をお願いしたいと思います。
(吉兼秀夫)
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3.事務局からのおしらせ
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会員お一人一人の行動が、会の活動を進めます。行事への積極的なご参加を
お待ちしています。
≪以下は毎号同じです。≫
▼会員の皆さん、それぞれの持ち場での活動の「ひとコマ」をご紹介下さい。
また、掲載された記事に対してのご意見、ご質問もお寄せ下さい。
メルマガを待って読んでいただけるよう内容を充実させるのも会員お一人お一
人のご参加が決め手です。ご投稿いただきたい記事として
1.ご自分の地域、あるいは訪問した「各地の活動から」
2.皆に知らせたい「行事予定のご案内・参加募集」
3.過去に訪れた場所への「気になる地域へのお伺い(質問)」
4.今後「会に望む活動」等など、特にテーマを絞りませんのでどしどし投稿
下さい。
▼ 会員外も含む、エコミュージアムに関心をお持ちの方々の情報交換の場と
してのメーリングリスト[エコミュージアムML]があります。
会員外も参加いただけますので、お知り合いにもご紹介ください。
1.お名前(本名)
2.E-mailアドレス
3.お住まいの都道府県名を事務局までお知らせください。

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