日本エコミュージアム研究会

Japan Eomuseological Society

 
 

Archive for 3 月, 2016

メルマガ100

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日本エコミュージアム研究会メールマガジン 100号   <2016.01.31>
発行人:吉兼秀夫  編集:中野喜吉
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年が明けました。自然の時の流れは、大晦日も元旦も同じですが、人間には、
「区切り」がなくては、中々時間の把握が難しいものです。何か一つでも、た
とえ小さくても目標を決めて、進みたいと思います。(N)
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【目次】
1.年頭にあたり
2.間もなく選挙
3.事務局からのお知らせとお願い
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1.年頭にあたり
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吉兼秀夫
皆様遅くなりましたがあけましておめでとうございます。
昨年はJECOMS創立20周年を記念してベルギー、フランスの3つのエコミュー
ジアム(ボア-デュ-リュックエコミュージアム、ヴィロワンエコミュージアム、
アベノアエコミュージアム)を視察する研修旅行を多くの会員の参加を得て実
施することができました。訪問した3カ所は同行した大原会員、馬場会員、吉
兼が1997年に訪問したことのあるところで、その後の変化を見ると言う意味で
も実りある研修だったとおもいます。今回訪問した3カ所は3カ所とも名称を変
更しており、テリトリーも変化していました。また、社会情勢の影響を受け活
動を縮小している所もありました。エコミュージアムが地域社会の変貌や動向
に影響を受け、その姿を変えていることを確認できました。地域を映す鏡なの
だと実感しました。一方、参加者の感想は一様にフランス語圏の「エコミュー
ジアムは間違いなく博物館だ」というものでした。博物館資料にあたる「記憶
」とその記憶を保存活用する方法や担い手が異なるということはありますが、
視察した3カ所の活動は博物館そのものでした。日本では、博物館がエコミュー
ジアムの大切にする概念や手法を取り入れ、分かりやすく、何ごとにも優しい
博物館として生まれ変わる事例がみられますが、つまり、エコミュージアムが
博物館に取り込まれていて、エコミュージアムの持つ博物館機能が博物館に統
合されているような印象を持つことがありましたが、これはエコミュージアム
と博物館を別のものと考える故に、互いの領域の浸食を(私が)気にすること
であったかもしれないと反省しました。
今回の見学で、エコミュージアムの特徴としては、コレクションの学術的価
値に重点が置かれる博物館に対し、コレクションが物語る環境と歴史(人々の
暮らしの記憶)及びそのしくみを全体像として時間軸を通して表現しようとす
る所にあるのだということを確認できました。その点ではJECOMSのエコミュー
ジアムの定義は妥当なものと感じます。一方われわれは住民主体ということに
重きを置き、住民ボランティア活動に着目してきましたが、今回訪問のエコミ
ュージアムではボランティア活動はもちろんありますが、組織としてのエコミ
ュージアムがきちんと運営しているという印象を強く持ちました。記憶の収集
段階では多くの市民が協力をし、また彼らの証言が大事な記憶としてエコミ
ュージアムの財産になったようですが、この記憶をどのように保存活用するか
については科学的まなざしを持った組織的運営が行なわれていました。そのた
め博物館的印象が強かったのかもしれません。
われわれはエコミュージアムの活動自体に住民が参加する点に注目しすぎて
いたかもしれません。活動自体から住民の生き甲斐や、地域活性化に目を奪わ
れ、生きた博物館として収集した記憶に餌を与え、野にまた放すことを怠って
いるのかもしれないと思いました。筆者の用語で言えば、自文化の自分化を果
たし、自文化にのっとって歴史を創り出す人々を評価し続け、そのしくみづく
りに協力する活動であり、そのためのシンクタンク機能をエコミュージアムは
果たしているように見えました。そしてまさに地域を映す鏡として社会の変容
がエコミュージアム活動に反映する姿を確認できたと思います。エコミュージ
アムが地域を変えるのではなく、変わる地域を映すことにもっと意識を向ける
べきなのではないでしょうか。             (吉兼秀夫)
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2.間もなく選挙
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吉兼会長と私、中野事務局長の2期4年の任期が終了して、役員交代の時期に
なりました。今月中旬に、選挙及び投票の予定です。
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3.事務局からのお知らせとお願い
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編集長が都合により急遽変わり機関誌20号(2014年度分)の発行が遅れ未だ
発送できず、会員の皆様には、大変ご迷惑をお掛けしています。
お詫び申し上げます。
メルマガも号数が100号となりました。毎月の発行に、発信者側といたしまして
は原稿集めに苦心しております。会員の皆様の投稿をお待ちしています。
▼ 会員の皆さん、それぞれの地域での活動の「ひとコマ」をご紹介下さい。
また、掲載された記事に対してのご意見、ご質問もお寄せ下さい。
メルマガを待って読んでいただけるよう内容を充実させるのも会員お一人お一
人のご参加が決め手です。ご投稿いただきたい記事として
1.ご自分の地域、あるいは訪問した「各地の活動から」
2.皆に知らせたい「行事予定のご案内・参加募集」
3.過去に訪れた場所への「気になる地域へのお伺い(質問)」
4.今後「会に望む活動」等など、特にテーマを絞りませんのでどしどし投稿
下さい。
▼ 会員外も含む、エコミュージアムに関心をお持ちの方々の情報交換の場と
してのメーリングリスト[エコミュージアムML]があります。
会員外も参加いただけますので、お知り合いにもご紹介ください。
1.お名前(本名)
2.E-mailアドレス
3.お住まいの都道府県名を事務局までお知らせください。
(このメルマガへは返信しないでください。受信できません)
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日本エコミュージアム研究会   Japan Ecomuseological Society
事務局:
〒516-2102 三重県度会郡度会町大野木1968-3 中野喜吉 気付
E-mail:   jimu@jecoms.jp
ホームページ http://www.jecoms.jp
口座名義:日本エコミュージアム研究会
郵便振替:00170-0-74380  (会費振込先はこちら)
銀行口座:ゆうちょ銀行 店名:二二八(ニニハチ)普通預金 1624950
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