日本エコミュージアム研究会

Japan Eomuseological Society

 
 

Archive for 6 月, 2016

メルマガ103

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日本エコミュージアム研究会メールマガジン 103号   <2016.04.20>
発行人:吉兼秀夫  編集:中野喜吉
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熊本地震に、はっきりとした収束感の持てないままに悩ましい時間が過ぎて
います。被災関係者の皆様には、お見舞い申し上げます。
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【目次】
1.2016-2017年度の役員決まる
2.学校教育における「災害・防災」
3.2016総会及び研究大会・予告
4.事務局からのお知らせとお願い
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1.2016-2017年度の役員決まる
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去る3月5日(土)東京・丹青研究所において大山由美子氏、金長信明氏、林浩
二氏の3氏による開票の結果は以下の通りで、次の方々がお引き受けになりま
した。なお、任期は規定により、総会から次々総会までとなっています。
2016-2017役員選挙・開票結果
投票総数 :44通
全て白票 : 2通
有効投票数:42通
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●会長
大原一興
馬場憲一 (次点)
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●理事
井上 敏
馬場憲一
安藤竜二
淺野敏久
江水是仁
菊池直樹
今橋克久
中野喜吉
大山由美子
吉兼秀夫
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2.学校教育における「災害・防災」
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淺野敏久
熊本と遠くエクアドルとで立て続けに地震があり、多くの方々の生命や財産
が失われました。ご自身や友人・知人が被災された皆さまにお見舞い申し上げ
るとともに、心身の健康や生活のいち早い回復を祈念いたします。
このような状況で、毎月のコラムの当番が回ってきて、何を書けば良いのか、
なかなか難しいです。
さて、自分は大学で研究・教育に従事しており専門分野は地理学です。自分
は、地形地質や災害・防災などを研究している訳ではないですが、高等学校の
教科書作成で災害・防災に言及する場面があるので、今回は高校の教科書につ
いてコメントします。
地震のみならず、毎年のように発生する大雨による土砂崩れや洪水など、自
然災害が増えています。地殻変動の活発期になったという意見や、地球温暖化
による気象への影響を説く意見などもみられます。これらを背景として、教科
書の内容にも災害・防災を扱う部分が増えています。
自分が関わっているのは「地理」なので、まずはそこからです。1)地理は現
時点で日本史との選択科目なので、高校では受講しない生徒の方が多いです。
大学受験で理系の学生が、センター試験対策で受けていることが多いので、高
校で地理を学ぶ生徒は偏っています。2)今後、おおよそ二十年ぶりに[地理も
必修にする動きがあります。その時は、今以上に教育指導面での災害・防災の
比重が高まるはずです。3)しかし、高校の教育現場でそれをしっかり教えてい
るかというと、教科書で割かれている頁数の割にはこの話は扱われていません。
大学入試にあまり関係なく、また、教師も地誌的な内容を重視するので、それ
以外のことには時間をあまり割けないと聞きます。そもそも、地理が選択科目
となってかなりの時間が経っているので、地理学を学んで社会科教員になった
人が減っています(歴史学を学んだ社会科教員が地理も教える)。そうなると
ますます自然科学的な知識が必要となる部分は敬遠されてしまうようです。
また、地震や水害などの話が、なぜ、社会科の「地理」なのかといぶかしく
思う方もいるかもしれませんが、理科教育において「地学」が直面している苦
境は、社会科教育における「地理」の比ではありません。高校で「地学」を選
択できない学校の方が多いのではないでしょうか。こちらは私は関係者ではな
いので状況をよく知りませんが、実際に地学を学んでいる生徒はとても少ない
と思います。
自分自身が地理学関係者なので、ひがみもあるかもしれませんが、地殻変動
が激しく、モンスーン域にあって、いろいろな自然災害にあうリスクの高い日
本において、地形・地質や気象の仕組み、自然と人間生活との関わりを学ぶ教
科が軽視されている現状(ついでにもう一つ書くと、このグローバル化の時代
に世界各地の現状を学ぶ地理が選択科目でしかない現状)をどうしても憂いて
しまいます。教育関係者や学会等の地道な活動の末、地理再必修化は進みそう
ですが、この二十年間のブランクは大きいでしょう。
むろん、学校教育だけが全てではなく、防災・減災については社会をあげて、
地域をあげて学んでいくことが必要なのはいうまでもありません。それでも学
校教育が果たす役割は大きいです。その学校教育の現場が抱えている課題は大
変なものがあると思います。                 (淺野敏久)
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3.2016総会及び研究大会・予告
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次の日程で総会及び研究大会の開催が予定されています。詳細は、次期メル
マガでお知らせします。
〇会 場:広島大学東京オフィス408会議室
〒108-0023 東京都港区芝浦3-3-6
キャンパス・イノベーションセンター
〇日 時:2016年7月24日(日)
13:00~14:00 総会
14:00~17:00 研究発表会
17:00 解散
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4.事務局からのお知らせとお願い
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「総会及び研究大会」の日程が決まりました。カレンダーにマークをお付け
下さい。
≪以下は毎号同じです。≫
▼ 会員の皆さん、それぞれの地域での活動の「ひとコマ」をご紹介下さい。
また、掲載された記事に対してのご意見、ご質問もお寄せ下さい。
メルマガを待って読んでいただけるよう内容を充実させるのも会員お一人お一
人のご参加が決め手です。ご投稿いただきたい記事として
1.ご自分の地域、あるいは訪問した「各地の活動から」
2.皆に知らせたい「行事予定のご案内・参加募集」
3.過去に訪れた場所への「気になる地域へのお伺い(質問)」
4.今後「会に望む活動」等など、特にテーマを絞りませんのでどしどし投稿
下さい。
▼ 会員外も含む、エコミュージアムに関心をお持ちの方々の情報交換の場と
してのメーリングリスト[エコミュージアムML]があります。
会員外も参加いただけますので、お知り合いにもご紹介ください。
1.お名前(本名)
2.E-mailアドレス
3.お住まいの都道府県名を事務局までお知らせください。
(このメルマガへは返信しないでください。)
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日本エコミュージアム研究会   Japan Ecomuseological Society
事務局:
〒516-2102 三重県度会郡度会町大野木1968-3 中野喜吉 気付
E-mail:   jimu@jecoms.jp
ホームページ http://www.jecoms.jp
口座名義:日本エコミュージアム研究会
郵便振替:00170-0-74380  (会費振込先はこちら)
銀行口座:ゆうちょ銀行 店名:二二八(ニニハチ)普通預金 1624950
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