日本エコミュージアム研究会

Japan Eomuseological Society

 
 

Archive for 2 月, 2023

メルマガ170号

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日本エコミュージアム研究会メールマガジン   170号  <2022.11.4>
発行人:大原一興  編集:中野喜吉
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【目次】
1.「万巻の書を読み、万里の道を往く」
2.事務局からのおしらせ
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1.「万巻の書を読み、万里の道を往く」
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井上敏
私が憧れている先人の一人に富岡鉄斎がいます。最後の文人ともいわれ、そ
の座右の銘は「万巻の書を読み、万里の道を往く」。彼の人生は正にこの言葉
を実践した人生だったといえるでしょう(「万巻の…」のそもそもは明の文人、
董其昌の言葉)。旅に出て、そこで得たものを作画に活かす、それが彼の画業
の評価として、大きなものになりました。かく言う私も研究者としてこの言葉
を胸に、日々を過ごしています。実際、研究者という職業だからか、年がら年
中、あっちこっちに行き(最近はパンデミックで外国に行くことはままなりま
せんが、国内は相変わらず)、博物館や文化財を見て、少しでも自分の中の智
嚢を増やそうと精進しているつもりです。その努力の結果がどこまで出来てい
るかはともかく、様々な文化財(国宝や重要文化財、史跡として指定されてい
るか否かとかは別として)を見て、蓄積した知識を動員して、それを自分なり
に鑑賞する?楽しむ?ということが少しはできるようになってきたように感じ
ます。
ここ10年ほどの文化財や博物館の政策はそれ以前とは大きく様変わりしまし
た。文化財保護法や博物館法の改正によって、稼げる文化財や博物館の方向に
転換されつつあります。そもそもこの方向は2011年の自民党の提言から出てき
たもの。今の日本の状況を考えれば、これからの経済政策の中で観光にも力を
注いでいくのは世界的な流れでもあるでしょう。その中で単に経済政策だけで
なく、地域振興を考えていく上でも、地域の文化財担当者は今、「文化財保存
活用地域計画」(市町村)「文化財保存活用大綱」(都道府県)や「日本遺産」
などに取り組み、地域をこれからどのように発展させ、その中で地域にある文
化財をどのように活かし、位置づけていくか、を考えて計画を立て、それを実
践していかなければならなくなっています。ん?これって、エコミュージアム
じゃないの?これらの文化庁の政策を見ているとエコミュージアムとよく似た
発想のものが良く出てきます。ある意味、エコミュージアムの思想が日本の中
にも根付いてきている証拠のような気もします。
最近はめっきり涼しくなってきて、秋の紅葉を目当てに外に出てくる人も増
え、また外国人観光客も入国の間口が広げられ、著名な観光地では多くの観光
客を見かけるようになってきました。人が多いところがあまり好きではない私
にとって、文化財や博物館を見に行った先で多くの人がいるのはちょっとツラ
イです。
けれど、自分の目の前にある素晴らしい文化財をじっくり見れるのは楽しい。
私が見ていると、溢れんばかりに押し寄せてきてる観光客の人たちはさーっと
見て、すぐに立ち去っていきます。素晴らしいものは誰が見ても素晴らしい、
だから知識の多寡は関係ない、そういう人もいますが、実際、「見る」という
経験はその人の知識や素養によって、その質が大きく異なってきます。観光で、
通り一遍にみるのでなく、その地域の文化財の事を、本を紐解き調べてから見
てみる。そうするとより深く理解できるようになるでしょう。そうなってくる
と四苦八苦して地域の活用計画を作った担当者のことも、その地域の住民がも
つ地域の誇らしさもより深く理解できてくるかもしれません。そして、そのこ
とがエコミュージアムをより深く理解していくことにつながっていくのではな
いかと思うこの頃です。                  (井上 敏)
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2.事務局からのおしらせ
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コロナ-19発生以来、殆どの活動が停滞していますが、10/30には、関東例会
が開催され、間もなく11/19-11/20には、3年ぶりに全国大会が萩市で開催され
ます。可能な範囲を探りつつ進みたいと思います。
会員お一人一人の行動が、会の活動を進めます。行事への積極的なご参加を
お待ちしています。
≪以下は毎号同じです。≫
▼会員の皆さん、それぞれの持ち場での活動の「ひとコマ」をご紹介下さい。
また、掲載された記事に対してのご意見、ご質問もお寄せ下さい。
メルマガを待って読んでいただけるよう内容を充実させるのも会員お一人お一
人のご参加が決め手です。ご投稿いただきたい記事として
1.ご自分の地域、あるいは訪問した「各地の活動から」
2.皆に知らせたい「行事予定のご案内・参加募集」
3.過去に訪れた場所への「気になる地域へのお伺い(質問)」
4.今後「会に望む活動」等など、特にテーマを絞りませんのでどしどし投稿
下さい。
▼ 会員外も含む、エコミュージアムに関心をお持ちの方々の情報交換の場と
してのメーリングリスト[エコミュージアムML]があります。
会員外も参加いただけますので、お知り合いにもご紹介ください。
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