メルマガ74号
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日本エコミュージアム研究会メールマガジン 74号 <2013.10.15>
発行人:吉兼秀夫 編集:中野喜吉
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秋らしくなって来ましたが台風の連続です。皆さんの地域で、大きな被害は
なかったでしょうか?
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【目次】
1.全国大会in京都・伊根町、開催される
2.「再び 長野県阿智村へ」
3. 事務局からのお願い
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1.全国大会in京都・伊根町、開催される
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10月12~13日、京都府丹後半島の北、伊根町で全国大会が開催されました。
「伊根浦地区エコミュージアム(地域まるごと博物館)のまちづくり」をテー
マに伊根町、伊根町教育委員会、伊根町観光協会、伊根浦舟屋群等保存会の皆
さんのご尽力のおかげで開催され、池の様に波静かな湾内に溶け込んだ舟屋群
の風景の中、中学生ガイドの案内で聞く「伊根浦散策美術館」めぐり、浦嶋伝
説の浦嶋神社、龍穴、曽布谷次郎屋敷跡を訪ねました。
中学生の自信たっぷりな「我が町」紹介の語り口に、地域を愛する若い力に
頼もしさを感じました。
夜は、次回開催予定地、福井県勝山市からご参加の皆さんと「エコミュージ
アム」のあり方について熱く議論を交わしました。
(大会担当:三橋俊雄、井上敏、中野喜吉)
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2.「再び 長野県阿智村へ」
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NPO法人 農と地域のふれあいネットワーク
理事長 多 田 憲 市
2013年8月暑い深夜、消し忘れのNHKテレビから、長野県阿智村に「満蒙開拓平
和記念館」が4月開館したことを知った。
7月末には来館者数が10,000名に達したという。
JECOMS全国大会in阿智村は2011年10月22~23日開催され、駒場(こまんば)コー
スを選び勉強させて頂いた事を思い出した。
印象に残ったのは(気にかかったのは)長岳寺であった。
長岳寺での日本画家の吉川 優が描く春夏秋冬の素晴らしいふすま絵、そして、
前住職の山本慈昭氏が「日中友好手をつなぐ会」を誕生させ中国に残された婦人
や孤児たちの肉親探しに、70歳を超えて本格的に活動されたこと、本堂の後ろ
には千体地蔵が祀られていることであった。
記念館に手紙を書き、8月30日午前中に事務局長の三沢亜紀さんの案内で見
学させてもらった。
「満蒙開拓」とは何だったのか。日本から27万人の移民の内、長野県は3万3千
人と全国でも一番多く、特に飯田下伊那では8,350人の農業移民を送り出している。
1929年の世界恐慌では、繭価格の急落により農村の窮乏は激しく、当初は自発的
な移民があったという。しかし、次第に希望者は減少したという。
そこで、国は補助金、低利貸し付けや「分村移民」などを打出した。
村長などの首長には満州視察団などに参加させ、行政・教育を巻き込み、国策と
して始まったのは1936年である。開拓という名のもとに、関東軍の後ろ盾で旧満
州の農民を追い出し、日本人が入植した…。畑も家も取り上げられた満州人達の
悔しさは開拓団の日本人は知っている。満蒙開拓民は加害者でもあり、被害者に
もなったのである。
日本に帰国した満州移民は、移民を送り出した、首長や役人、教育関係者が居
る限り、口にしなかった。口にできなかった。
昨年、福島県浪江町から岩手県陸前高田市に1週間の旅をした私には、原発災害
と二重写しに思えてならない。国策で被害者となるのは住民である。
福島県浪江町の酪農家の一人は言う。安全、安心を信じて、毎日乳牛を飼育し、
搾乳(さくにゅう 乳しぼり)をしていました。原発立地県の地域住民は県外の
人からは「原発」のお蔭で生活できるのでしょう。と言われることがあるという。
ほんとうに悔しい…。
今回、この様に阿智村に再度訪ねることができたことに感謝している。
一緒に見学した旅友も中国からの引揚者である。父親は教育関係の幹部であった。
1年前に内地(日本)に引き上げていた。中国の満州について父親は何も語って
くれなかったと言った。
私も台湾からの引揚者である。
満蒙開拓平和記念館で3時間を過ごした。 (多田憲市)
(この項の担当:井原満明)
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3.事務局からのお願い
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会員の皆さん、それぞれの地域での活動の「ひとコマ」をご紹介下さい。
また、掲載された記事に対してのご意見、ご質問もお寄せ下さい。
メルマガを待って読んでいただけるよう内容を充実させるのも会員お一人お一
人のご参加が決め手です。ご投稿いただきたい記事として
1.ご自分の地域、あるいは訪問した「各地の活動から」
2.皆に知らせたい「行事予定のご案内・参加募集」
3.過去に訪れた場所への「気になる地域へのお伺い(質問)」
4.今後「会に望む活動」等など、特にテーマを絞りませんのでどしどし投稿
下さい。
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てのメーリングリスト[エコミュージアムML]があります。
会員外も参加いただけますので、お知り合いにもご紹介ください。
1.お名前(本名)
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3.お住まいの都道府県名を事務局までお知らせください。
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日本エコミュージアム研究会 Japan Ecomuseological Society
事務局:
〒516-2102 三重県度会郡度会町大野木1968-3 中野喜吉 気付
E-mail: jimu@jecoms.jp
ホームページ http://www.jecoms.jp
口座名義:日本エコミュージアム研究会
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